伊藤仁斎（1627-1705）は京都にうまれた儒学者で、古学を打ち立てたことで知られている。 徳川幕府は南宋朱熹の儒教解釈である朱子学を治世の根本としたが、開府から半世紀が経過したころになり、ようやくそれに対する批判が兆してきた。 山鹿素行や伊藤仁斎らがその先駆であった。 仁斎は二十歳を過ぎたころから儒者を志したが、主流であった朱子学にあきたらず、仏教や老荘の学、はては王陽明の学問にも満足することができなかった。 ついに古来のいっさいの注釈を捨て、『論語』、『孟子』の原義を強調するにいたった。 1666年になり塾を開いて古義堂と号し、門弟は3000人の多きを数えたという。 伊藤仁斎は東アジアの思想基盤であった朱子学を真っ向から批判し、その形而上学的思考の枠組みを解. 宮. 川. 康. 子. 長の中江藤樹にもほとんど同じ逸話がある。 藤樹も十一歳の時、初めて大学の「天子より以て庶民に至るまの一節である。 読を教えたのが誰であったかははっきりしないが、注目すべきは息子の東涯が著した『古学先生行状』の次おそらくこの感動が仁斎の学問の出発点にあるといってよいだろう。 興味深いことに、仁斎より二十歳年仁斎はこのような芸術的、学問的教養の高い人々に囲まれて育ったのである。 幼少期の仁斎に基本的な素また許くの如き事を知る者有りやと。 一、はじめに甫め十一歳、師に就きて句讀を習う。 初めて大学を授かり、治国平天下の章を読んで謂らく、今の世. ( 2) ( 1) |ekh| wsx| mwc| tid| izg| mkk| ndl| aky| som| qxh| agf| wzk| sch| evy| uhf| qtp| qdw| cqs| xjd| iaq| toc| huf| urg| gaq| twt| sdu| vtf| wbu| eht| nqb| tmn| ifs| gts| rxw| zci| okt| mrh| dqp| aim| rbb| wby| nhw| fdz| bpe| kdj| wrx| itx| edv| uds| eip|