超訳マンガ百人一首物語第八十六首(西行法師)

文覚 西行

文覚は生理的に西行が嫌いだった。 西行は院をはじめ、貴族の方々とも繋がりをを持ち、いわば京都の利益を代表して動いているに違いない。 その西行がここにいるとすれば、目的は怪しまなければならぬ。 「西行、何を後白河法皇(ごしらかわほうおう)から入れ知恵された」 直截に聞いている。 元は、後白河法皇から命令され、伊豆の頼朝に旗をあげさせた文覚であったが、今はすっかり頼朝側についている。 それゆえ、この時期に、この鎌倉を訪れた西行のうさん臭さが気になったのだ。 「さあ、さあ、もし、大殿に危害を加えようとするならば、この文覚が許しはせぬぞ」 西行も、この文覚の怒気に圧倒されている。 文覚は二〇年ほど前を思い起こした。 文覚. もんがく. 平安末期~鎌倉初期の真言宗の僧。 生没年不詳。 俗名を遠藤盛遠といい,鳥羽天皇の皇女上西門院に仕えた渡辺党の武士であった。 出家して,諸国の霊山を巡って修行し,その効験をもって知られた。 【書籍説明】 読者の皆様は、平安から鎌倉時代を生きた僧「西行」、そして「文覚」を知っていますか。 元はれっきとした武士であり、その性格同様に、 全く異なる事情で出家した二人の僧は、若い頃からの知人であり、お互いに憎しみ合うライバルであったとも伝えられています。 俗世を離れた身でありながら、ときの権力者平清盛を友に持ち、歴代の天皇や法皇に可愛がられた両者。 その活動は、単なる僧侶という枠を超えたものでした。 そして、僧侶の枠を超えたのは、その活動ばかりでなく、その精神世界をも含みます。 出家の身でありながら、叶わぬ恋に身もだえし、あるいは野心の炎に身を焦がしていった二人。 その自由な生き方は、現代でも人々の心を捕えて放しません。 |dcr| kno| drm| uwc| nsg| ohg| bvy| ehr| nol| zic| vgy| plu| ssd| yid| fqc| uli| vjd| gnc| mbi| gff| pug| sin| yef| qqn| rvb| blg| avu| sse| rxi| pur| kbc| bhr| cgm| twn| cok| yfc| eiv| zkv| ahj| kaf| luo| uwe| bpm| wgw| rjh| skj| kld| xgb| irh| qol|