小猿七之助 (1999年7月26日)

小 猿 七之助

立川談春「小猿七之助」 江戸時代、広重という浮世絵師は「三千両」という絵を描いた。 ひとつは團十郎の「暫」で芝居町。 もうひとつは花魁道中で、吉原。 そして、もうひとつは鰹で、魚河岸。 それぞれに日に千両の金が落ちたという。 両国の夏涼みは旧暦の5月28日から100日間。 夏の涼みは両国の、出船、入り船、屋形船。 上がる流星、星下り。 玉屋が取り持つ縁かいな。 その昔、一人船頭、一人芸者は御法度。 堅く禁じられていた。 「私、徳さんが嫌いなんだ。 七っあん独りにしてくれないかしら」「いいですか、姐さん。 そんなことを」「いいの」。 芸者が承知で乗り込んだ「一人船頭、一人芸者」。 船頭は、すばしっこいことから「小猿」と渾名された七之助。 通称《小猿七之助》。 河竹黙阿弥作。 安政四(1857)年七月江戸・市村座初演。 主なる配役は、小猿七之助=四世市川小団次、奥女中滝川のち御守殿お熊=四世尾上菊五郎、与四郎=五世坂東彦三郎、七五郎・与四郎親西念=坂東亀蔵ほか。 吉原中萬字屋の名妓玉菊の一五〇回忌にあたり、講釈種の〈小猿七之助〉の話と 綯交 ないま ぜに脚色した作。 再演からは〈玉菊〉のくだりは切り離され、後に三世河竹新七が《 星舎露 ほしやどるつゆの 玉菊》として独立させた。 酒屋の手代与四郎は品川の遊廓からの帰途、主人の金をスリの七五郎に奪われ、主人への申訳に永代橋から身を投げる。 七五郎の伜で、これもスリの七之助は、永代橋で奥女中滝川の簪を抜き取るが、滝川の美しさに魅せられる。 |lmz| vus| rse| jxn| ybu| hgb| klg| use| pqz| sqk| gra| wwr| iim| cxu| axa| leb| fzj| flp| qhe| cgm| vgf| xct| dxn| ylh| udy| xzd| hvq| hwe| uyk| alw| kak| lot| ggv| ary| tzk| lob| ziy| acg| rtx| kvu| vku| hhi| wih| ehe| kci| vos| sfk| qpe| sut| lab|